食堂かたつむり

育児かたつむり
 原作既読。ネタバレ注意。周りの若い女子がこぞって観たいといってるかたつむりですが、なぜかお客は年配の方が多かったです。隣のおひとり様のおじさんは始まって5分で安らかに眠ってらっしゃいました……。
 映像はきれい。リンコの服装や食堂の内装なんかもガーリィでとてもかわいい。でも、原作で作品のきもが「他の生き物の命をいただいて生きていく」ことだと思ってたので、動物をさばくシーンが全カットになっていたのが残念。鳩をさばくシーンはあってもよかったんじゃないかなあ。年齢規制かかるだろうけど……。
 原作ではリンコの声が出なくても文章自体がリンコの一人称だからなにを考えてるか全部書かれてたけど、映画は台詞がないのはもちろんモノローグもそう多くないので、リンコがどんな子なのかわかりにくいっちゃわかりにくい。気がする。原作読んでなかったらどうだろう?
 わたしは映画のリンコは原作のたくましさっていうかちょっと野生動物みたいな感じはあまりないなあと思った。原作リンコは繊細だけど野蛮なところが魅力。映画は映画で、柴咲 コウが美しいのでオッケーですが。あと余様はすばらしかった。
 原作もそうだったけど、あんまり細かいところにつっこまず、御伽噺として楽しめばいいと思います。